免許更新の診断書 ― 公安委員会から通知が届いたとき
ご案内本ページは、受診をご検討の方・ご家族への情報提供を目的とした、当センターからのご案内です。登場人物・経過は特定の患者さまのものではなく、個人差があるため記載内容が結果を保証するものではありません。
診断書の受診は「免許を取り上げるため」ではなく、医学的に確かめるためのものです。
75歳以上の免許更新の認知機能検査で「認知症のおそれ」と判定された方に向けて、通知が届いてから診断書の作成、その後の経過フォローまでの一般的な流れをご案内します。以下は、座間市にお住まいの70代男性を想定した標準的なケースイメージです。

想定ケース
70代・男性座間市在住
妻と二人暮らしという想定のケースです。定年後も車は毎日の足で、週に数回、妻を乗せてスーパーやかかりつけ医へ出かける設定。
穏やかですが、自分のことは自分で決めたい性分。運転には自信があり、「まだまだ大丈夫」が口ぐせ、という想定です。75歳以上の免許更新時の認知機能検査でよくあるパターンの一つです。
- 以前の職業(想定)
- 元・配送会社ドライバー(定年退職後7年)
- 既往歴(想定)
- 糖尿病・高血圧(近医で加療中)
- 家族構成(想定)
- 妻70代と二人暮らし/長男家族は横浜在住
- 住環境(想定)
- 座間市の戸建て、徒歩圏に駅あり
- 車の使用状況(想定)
- 週2〜3回、妻の通院付き添い・買い物
- 通知→受診までの期間
- 公安委員会からの通知到着から約2週間(目安)
通知到着から診断書発行までの流れ(標準的な目安)
通知到着→初診予約
約2週間
初診の所要時間
約150分
診断書発行まで
約2週間
血液検査結果まで
1〜2週間
診断内容の例
MCI
認知症 等
定期診察の目安
半年〜1年
に1回
※診断内容(MCI/認知症/他)は、ご本人の状態に応じて専門医が判断します。免許の取扱いは、公安委員会が診断書に基づいて決定します。
受診を検討される方のよくある質問
「認知症のおそれ」と判定されたら、必ず免許は取り消しになる?
必ずしも取り消しになるわけではありません。医師の診察・検査の結果に応じて、免許の取り扱いが判断されます。認知症に至らない(例:MCI、加齢による変化等)と判断された場合は、免許の継続可能性があります。認知症と診断された場合は、免許の取消または停止の対象となる可能性があります。最終的な判断は公安委員会が行います。
公安委員会提出用の診断書は、どのくらいで作成してもらえる?
初診当日に問診・診察・MRI・心理検査を実施(所要時間約150分)しますが、血液検査の結果が揃うまで約1〜2週間かかるため、診断書の作成はそのタイミングになります。通知書に記載の提出期限が迫っている場合は、予約の際にお知らせください。
初診はどのくらい時間がかかる?
当センターの初診は約2時間30分(150分)が目安です。内訳は、問診・診察 約30分/頭部MRI 約20分/心理検査 約60分/結果説明・再問診 約40分。血液検査の結果は約1〜2週間後の再診時にご説明します。
受診当日は、何を持っていけばよい?
公安委員会からの通知書、認知機能検査の結果用紙、健康保険証、お薬手帳、普段飲んでいるお薬をお持ちください。可能であれば、普段の運転の様子を話せるご家族のご同伴もお願いしています。
診断後は、どのような経過フォローが必要になる?
診断内容により異なります。MCI(軽度認知障害)等、認知症に至らないと判断された場合は、半年〜1年ごとの定期診察で経過を確認することが一般的です。認知症と診断された場合は、継続的な医療フォローに加え、介護保険申請・サービス導入などのご案内を行います。
診断の結果、認知症と判定された場合はどうなる?
認知症と診断された場合、公安委員会に「認知症」の診断書を提出することになり、免許の取消または停止の対象となる可能性があります。当センターでは、免許手続きのご案内に加えて、代替の移動手段(自治体の移動支援・介護保険の通院送迎・ご家族の送迎協力)や、ご本人・ご家族の暮らしの体制づくりまで一緒に整理します。
受診のきっかけ(よくあるパターン)
車は買い物や通院の足。ご本人は運転に不安を感じておらず、「何をされるのか分からない」という気持ちで来院される方が少なくありません

受診までの一般的な経緯
- ✓75歳以上の免許更新で受けた認知機能検査の結果が「認知症のおそれがある」だった
- ✓公安委員会から、臨時適性検査を受けるか、医師の診断書を提出するよう通知が届いた
- ✓ご本人は日常の運転に不安を感じていないが、ご家族は「車がないと買い物にも通院にも困る」と心配するパターンが多い
電話相談から受診までの一般的な流れ
通知書を受け取られた方が認知症専用ダイヤルに電話し、「診断書を書いてもらえるか」「何をするのか」といった不安を事前に確認したうえで、提出期限を伝えて予約を取るのが一般的な流れです。
通知書を持って、ご家族と一緒に来院される方が多くいらっしゃいます。
当センターで行うこと(標準的な流れ)
初診の所要時間は約2時間30分(150分)。
診断書の目的と流れをご説明したうえで、検査を行います
初診 150分の内訳
問診・診察 約30分 / 頭部MRI検査 約20分 / 心理検査 約60分 / 結果説明・再問診 約40分
※血液検査の結果のみ、約1〜2週間後の再診時にご説明します。公安委員会提出用診断書も、血液検査の結果を踏まえて作成します。
診断書の目的と流れをご説明 (問診・診察 約30分)
この診察は「免許を取り上げるため」のものではなく、認知症があるかどうかを医学的に確かめるためのものです。
最初にご不明点をお伺いし、ご本人の不安を減らしてから診察に入ります。ご本人・ご家族それぞれから、普段の生活・運転の様子を伺います。
頭部MRI検査 (約20分)
脳の萎縮の有無・部位、隠れた脳梗塞、腫瘍などの病変を確認します。認知症以外の原因(正常圧水頭症・慢性硬膜下血腫など)の除外にも重要です。
心理検査・血液検査 (心理検査 約60分)
記憶・注意・判断力を評価する神経心理検査(MMSE・HDS-R等)を行います。
あわせて血液検査で、甲状腺の病気やビタミンの不足など、認知機能の低下を起こす別の原因が隠れていないかを確かめます。
検査の結果によっては、認知症ではなく、一時的な体調や別の病気が影響していると分かることもあります。
診断の説明と、公安委員会提出用診断書の作成 (結果説明・再問診 約40分)
結果がそろったところで、医師から診断の内容をご説明し、公安委員会提出用診断書を作成します。
診断書の作成には血液検査結果を待つ時間(約1〜2週間)が必要です。通知書に記載の提出期限をご確認のうえ、予約の際にお知らせください。
ご本人・ご家族がすること・知っておきたい流れ
通知が届いてから診断書の提出、その後まで、知っておくと動きやすいことをまとめました
通知書が届いたら、まず期限を確認して電話を
提出期限は通知書に記載されています。期限が迫っている場合は、予約の際にお知らせください。
「何をされるのか」「診断書を書いてもらえるか」といったご不安も、電話の段階でお答えします。
受診当日は、通知書と検査結果をお持ちください
初診は約2時間30分。診察・MRI・心理検査・結果説明まで、初診当日に行います。
公安委員会からの通知書、認知機能検査の結果用紙、健康保険証、お薬手帳、普段飲んでいるお薬をお持ちください。普段の運転の様子を話せるご家族の同伴をお願いしています。
診断書の作成は、検査結果がそろってから
血液検査の結果は1〜2週間後の再診で出るため、診断書の作成もそのタイミングになります。提出先や様式など、免許更新の手続きそのものは神奈川県警察のページをご確認ください。
運転を続けることが難しいと判断された場合
免許の手続きだけでなく、その後の移動手段や生活への影響についてもご相談に応じます。自治体の移動支援や、介護保険のサービス(通院の送迎を含む)など、使える仕組みの整理は、お住まいの地域包括支援センターが窓口になります。
診断の内容に応じて、継続的なフォローへ
MCI(軽度認知障害)等、認知症に至らないと判断された場合は、半年〜1年ごとの定期診察で経過を確認します。
認知症と診断された場合は、定期的な診察に加え、介護保険の申請(主治医意見書は当センターで作成)のご案内を行います。運転をやめることで外出が減ると心身に影響することもあるため、ご家族の負担についてもあわせてご相談ください。
診断後の経過の目安 ― 診断内容別の流れ
診断内容により、その後の流れは異なります。
以下は代表的な2つのパターンの一般的な目安です(個人差があります)
血液検査結果の確認・診断書の作成
血液検査の結果が出そろい、認知機能の低下を起こす別の原因(甲状腺機能・ビタミン欠乏など)がないことを確認します。再診で医師が診断内容を説明し、公安委員会提出用の診断書を作成します。
診断書は、ご本人の状態に基づいて医師が内容を判断します。
この時期の特徴:診断内容が明らかになり、今後の方針が見えてくる時期です。
至らない
MCI等の場合:定期診察による経過フォロー
MCI(軽度認知障害)や加齢による変化等、認知症に至らないと判断された場合は、半年〜1年ごとの定期診察で経過を確認していく流れが一般的です。認知機能検査(MMSE・HDS-R)を定期的に実施し、変化を客観的に把握します。
MCIは認知症へ進行することもあるため、継続的な経過観察が重要とされます。
この時期の特徴:定期診察を続けながら、生活習慣の見直し(血圧・血糖コントロール、適度な運動、人との交流)を併せて行うことが推奨されます。
診断
認知症と診断の場合:診断後の暮らしを一緒に組み立てる
認知症と診断された場合は、公安委員会への診断書提出により、免許の取消または停止の対象となる可能性があります。
その場合も当センターでは、継続的な医療フォロー(月1回の通院から)、介護保険の申請支援(主治医意見書作成)、代替の移動手段のご案内、ご家族の負担軽減のご相談まで一貫してサポートします。
この時期の特徴:医療・介護・地域サービスを組み合わせて、新しい暮らしの体制を整えていく時期です。詳しくは診断後の支援ページをご覧ください。
※診断内容は、ご本人の状態に基づいて専門医が総合的に判断します。免許の取扱いの最終判断は、提出された診断書に基づいて公安委員会が行います。
どちらの経過をたどる場合も、当センターでは継続的にお支えする体制を整えています。
判断に迷いやすいポイント
ご本人・ご家族が迷いやすい場面と、医療の現場で
どのような判断が取られることが多いかを整理しました
1臨時適性検査か、医師の診断書か
公安委員会からの通知では、臨時適性検査を受けるか医師の診断書を提出するかの選択肢が示されます。「認知症以外の原因(甲状腺・ビタミン欠乏など)もしっかり調べたい」というご希望がある場合、認知症疾患医療センターでの診断書作成が選択されることがあります。MRIや血液検査まで含めた総合的な評価を受けられる点が特徴です。
2一般のクリニックか、認知症疾患医療センターか
診断書は一般の医療機関でも作成可能ですが、MRI・心理検査・血液検査を一箇所で完結でき、専門医による鑑別診断が受けられる認知症疾患医療センターを選択される方もいます。もし別の原因が隠れていた場合も、その後の継続的なフォローまで同じ医療機関で受けられる点が特徴です。
3診断内容による運転の取り扱い
診断内容により、運転の取り扱いが異なります。MCI(軽度認知障害)等、認知症に至らないと判断された場合は、医学的には免許の継続可能性がありますが、ご本人の運転技能や生活環境を踏まえて、「夜間・長距離・雨天時は運転しない」「近場に限定」等のご本人なりのルールを設定されることがあります。認知症と診断された場合は、免許の取消または停止の対象となる可能性があります。最終判断は公安委員会が行います。
4ご家族の通院の付き添い、どう代替するか(認知症と診断された場合)
運転ができなくなった場合、同居ご家族の通院の付き添いが課題になることがあります。介護保険の通院介助、タクシーチケット、地域の送迎ボランティア、別居家族の送迎協力など、複数の選択肢を事前に整理しておくことが大切です。地域包括支援センターと連携して組み立てる方法が一般的です。
5定期診察を継続するか、症状が気になったときだけ受診するか
MCIは、認知症への進行リスクがある状態とされています。半年に1回の定期診察を継続することで、症状の変化を早期に捉えられるだけでなく、次回の免許更新時に落ち着いて臨めるという面もあります。あわせて糖尿病・高血圧の管理はかかりつけ医と連携して継続することが推奨されます。
医師からのひとこと
診断書の受診は、ご本人にとって気の重いものです。だからこそ、結果はご本人とご家族に丁寧にご説明することを大切にしています。
「認知症のおそれあり」の判定は、必ずしも免許の取り消しを意味しません。医学的に確かめた結果、MCIや別の原因と分かる場合もあります。
一方で、認知症と診断された場合も、免許手続きだけでなく、代替の移動手段・ご家族の暮らしまで含めてご一緒に整理します。
提出期限が迫っている場合は、予約の際にその旨をお知らせください。
あなたに合った、次の一歩
ご状況に応じて、まず読んでおくと動きやすいページをご案内します
ご相談・ご予約はお電話で
免許更新の診断書についてのご相談は、まずはお電話ください。
通知書が届いた段階でのお問い合わせも承ります。
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