診断後の生活 ― ひとり暮らしの「これから」を相談したいとき
ご案内本ページは、受診をご検討の方・ご家族への情報提供を目的とした、当センターからのご案内です。登場人物・経過は特定の患者さまのものではなく、個人差があるため記載内容が結果を保証するものではありません。
診断は「終わり」ではなく、これからの暮らしを一緒に組み立てる出発点です。
認知症と診断された後の、医療・介護・服薬管理・訪問支援を組み合わせた一般的な流れをご案内します。以下は、海老名市にひとり暮らしの80代女性(長女は遠方在住)を想定した、標準的なケースイメージです。

想定ケース
80代・女性海老名市在住(ひとり暮らし)
夫を数年前に見送り、ひとり暮らしという想定のケースです。長年住み慣れた戸建てで、ご近所づきあいも長く続いている設定。
長女は横浜在住で月1〜2回の訪問、長男は関西で盆暮れの帰省のみ。6ヶ月前にアルツハイマー型認知症(軽度)と診断され、「このまま家で暮らし続けたい」というご本人の希望と、「ひとり暮らしは心配」というご家族の思いの間で、暮らしの体制を整えていくパターンの一例です。
- 診断内容(想定)
- アルツハイマー型認知症 軽度(MMSE 20点前後)
- 既往歴(想定)
- 高血圧・骨粗しょう症(近医で加療中)
- 家族構成(想定)
- ひとり暮らし/長女(横浜・月1〜2回訪問)/長男(関西)
- 住環境(想定)
- 海老名市の戸建て、徒歩圏にスーパー・薬局
- 要介護度(想定)
- 要支援2 → 診断後6ヶ月で要介護1に変更
- サービス導入までの期間
- 診断から約1ヶ月(介護保険申請〜ケアプラン作成)
診断後からサービス導入・在宅支援までの流れ(標準的な目安)
介護保険申請→認定
約1ヶ月
ケアプラン作成
認定後
1〜2週間
定期診察
月1回程度
服薬管理の方法例
お薬
カレンダー等
サービス組み合わせ
複数併用
が一般的
主な相談窓口
地域包括
+ケアマネ
※介護度・サービス内容・通院頻度は、ご本人の状態と希望に応じてケアマネジャー・医師が総合的に判断します。
診断後の生活を考える方のよくある質問
診断後、医療機関にはどのくらいの頻度で通う?
診断内容・症状の進行度により異なりますが、安定している時期は月1回程度の定期診察が一般的です。症状の変化や服薬の調整が必要な時期は、より頻回の受診が必要になることがあります。通院が困難になった場合は、訪問診療への切り替えもご相談いただけます。
ひとり暮らしでも、認知症の方は自宅で暮らし続けられる?
一般的には、介護保険サービス(訪問介護・デイサービス等)、医療(定期診察・訪問看護)、服薬管理(お薬カレンダー・訪問調剤)、見守り(ご家族・地域包括支援センター)を組み合わせることで、在宅での生活継続を支援することが可能です。症状の進行や生活環境により、適切なサービスの組み合わせは変わります。地域包括支援センターやケアマネジャーと相談しながら体制を整えます。
介護保険の申請はいつ・どこで?
診断を受けた段階で、お住まいの市区町村の高齢福祉課または地域包括支援センターにご相談ください。申請から認定まで約1ヶ月かかります。主治医意見書は当センター(かかりつけ医)で作成します。要支援・要介護の認定が出てから、ケアマネジャーがケアプランを作成し、サービス利用が始まります。
遠方に住む家族ですが、どう関わる?
遠方のご家族は、ケアマネジャー・訪問サービス事業者・医療機関との情報共有の窓口になることが大切です。月1回程度の訪問、電話での定期的な声かけ、重要な意思決定の際の立ち会いなどが一般的です。緊急時の連絡先・医療情報・財産管理などを整理しておくこともおすすめします。
訪問診療とは?
通院が困難になった方のご自宅に、医師が定期的に訪問して診察する医療サービスです。認知症の進行や身体機能の低下で通院が負担になった場合に導入を検討します。当グループではトータルケアガーデン湘南海老名クリニックで訪問診療・訪問リハビリを提供しており、認知症疾患医療センターと連携した継続的なフォローが可能です。
服薬管理が難しくなった場合は?
一般的な方法として、お薬カレンダー(1週間分を曜日・時間別にセット)、訪問介護での服薬確認、薬局による訪問調剤(薬剤師がご自宅に薬を届けて管理)などがあります。医師・薬剤師・ケアマネジャーと相談しながら、ご本人の状態に合った方法を選びます。
デイサービスは認知症でも利用できる?
認知症の方の受け入れに対応したデイサービスには、認知症の方専用の少人数制で運営される認知症対応型通所介護(認知症デイ)のほか、一般のデイサービスで認知症の方の受け入れに対応している事業所もあります。送迎・入浴・食事・レクリエーション・機能訓練などを通じて、生活リズムの維持・社会的な交流・ご家族の負担軽減をはかります。お住まいの地域で利用可能な事業所は、地域包括支援センターやケアマネジャーがご案内します。当グループでもデイサービスAkala(海老名市)を運営しています。
診断直後によくあるご状況
「診断を受けたものの、これからどうすればよいか」
そんなお気持ちで、ご家族からお電話をいただくことが多くあります

診断後に出てきやすいご心配
- ✓処方された薬を正しく飲めるか、飲み忘れ・重複は防げるか
- ✓ひとり暮らしを続けさせたいが、見守りをどう組み立てるか
- ✓介護保険の申請・ケアマネジャー選び・サービス利用の始め方
- ✓遠方に住む家族として、どこまで関わればよいか
診断後支援のご相談のよくある入り口
診断後のご相談は、診察時に医師・看護師に相談いただくほか、認知症専用ダイヤルへのお電話でも承ります。
当センターでは、医療の継続と介護保険サービスの橋渡しまで、一貫してお支えします。
診断後に整えていく体制(標準的な流れ)
医療・介護・服薬・見守りの4つの柱を、
診断から約1〜3ヶ月かけて整えていく流れが一般的です
介護保険の申請と主治医意見書の作成 (診断後 1〜4週)
市区町村の高齢福祉課または地域包括支援センターで申請します。認定調査員による訪問調査と、医師による主治医意見書(当センターで作成)をもとに、要支援・要介護度が決定されます。
申請から認定まで約1ヶ月が目安です。
ケアマネジャーの選定とケアプラン作成 (認定後 1〜2週)
要支援の場合は地域包括支援センター、要介護の場合は居宅介護支援事業所のケアマネジャーがケアプランを作成します。
当グループのLEAケア(居宅介護支援事業所)でもケアプラン作成を承っており、医療との連携がスムーズです。ご本人・ご家族の希望を聞きながら、サービスの組み合わせを決めていきます。
服薬管理の方法を決める (診断後 すぐ〜)
認知症の方の服薬管理は、お薬カレンダー(1週間分を曜日・時間別にセット)から始めることが多いです。飲み忘れや重複が気になる場合は、訪問介護での服薬確認や、薬局による訪問調剤(薬剤師がご自宅で薬を一包化・管理)も選択肢となります。
医師・薬剤師・ケアマネジャーと相談しながら、ご本人の状態に合った方法を選びます。
サービス導入と継続的な医療フォロー (診断後 1〜3ヶ月)
デイサービス・訪問介護・訪問看護等のサービスを順次導入します。デイサービスには、認知症の方専用の認知症対応型通所介護(認知症デイ)と、認知症の方の受け入れに対応している一般のデイサービスがあります。
医療面では月1回程度の定期診察で経過を確認し、症状の変化に応じて治療方針を調整します。通院が困難になった場合は、訪問診療への切り替えもご相談いただけます。
ご本人・ご家族がすること・知っておきたい流れ
診断から1年くらいの間に、知っておくと動きやすいことをまとめました
診断を受けたら、まず地域包括支援センターへ
お住まいの地域包括支援センターが、相談の最初の窓口です。介護保険の申請、ケアマネジャーの紹介、地域のサービス情報まで、無料でご相談いただけます。
服薬管理の工夫を、早めに取り入れる
診断直後からお薬カレンダーの導入が一般的です。ご家族が月1回セットする、または訪問介護・訪問看護時にセットしてもらうなどの方法があります。症状の進行に応じて、薬局による訪問調剤(薬剤師が自宅で一包化・配達・服薬確認)への切り替えも検討します。
▶ 服薬管理の相談は、まずはかかりつけ薬局またはケアマネジャーへ
デイサービスで生活リズムと交流を保つ
認知症の方の受け入れに対応したデイサービスには、認知症の方専用の少人数制で運営される認知症対応型通所介護(認知症デイ)のほか、認知症の方の受け入れに対応している一般のデイサービスもあります。送迎・入浴・食事・レクリエーション・機能訓練を通じて、生活リズムの維持、社会的な交流、ご家族の負担軽減をはかります。ひとり暮らしの方には重要な選択肢の一つとなることが多いサービスです。
お住まいの地域で利用可能な事業所は、地域包括支援センターやケアマネジャーがご案内します。当グループでもデイサービスAkala(海老名市)を運営しています。
遠方のご家族は「情報の司令塔」に
遠方のご家族は、ケアマネジャー・訪問サービス事業者・医療機関との情報共有の窓口になります。月1回程度の訪問、定期的な電話連絡、重要な意思決定の際の立ち会いが一般的です。緊急時の連絡先、医療情報、財産管理について整理しておくことが推奨されます。
通院が難しくなったら、訪問診療・訪問看護を検討
認知症の進行や身体機能の低下で通院が負担になった場合は、訪問診療(医師の自宅訪問)・訪問看護・訪問リハビリへの切り替えを検討します。当グループでは、トータルケアガーデン湘南海老名クリニックで訪問診療・訪問リハビリを、えびな脳神経クリニックでも訪問リハビリを提供しており、認知症疾患医療センターと連携した継続的なフォローが可能です。
診断後の経過の目安 ― 時系列での流れ
診断後の体制づくりは段階的に進めていくことが一般的です。
以下は3つの時期の標準的な流れです(個人差があります)
介護保険の認定とケアマネジャー決定の時期
介護保険の認定が出て、ケアマネジャーとの契約・ケアプラン作成が進む時期です。お薬カレンダーの導入など、服薬管理の工夫も始めます。
ご本人には「これから何が変わるか」を丁寧に説明し、不安を和らげることが大切です。
この時期の特徴:情報が多く、ご家族が混乱しやすい時期。ケアマネジャーとの関係づくりが鍵となります。
サービス導入と暮らしのリズムが安定していく時期
デイサービス・訪問介護等のサービス利用が本格的に始まり、生活リズムが整ってくる時期です。月1回程度の定期診察で、服薬の効果と副作用を確認します。
ご本人の状態や希望に応じて、サービス内容の見直しも行います。
この時期の特徴:新しい生活パターンに慣れていく時期。ケアマネジャーとの定期的な面談でサービス内容を調整します。
症状の変化に応じて体制を見直す時期
認知症は時間とともに進行する病気です。症状の変化に応じて、介護保険の区分変更申請・サービスの追加・訪問診療への切り替え・施設入所の検討など、体制の見直しが必要になることがあります。
当センターでは、節目節目でご本人・ご家族と相談しながら、次の段階の支援を一緒に組み立てていきます。
この時期の特徴:長期的な視点で、ご家族の負担も含めた体制の見直しが必要になる時期です。
※症状の進行速度・サービスの組み合わせ・在宅継続の可否は、ご本人の状態・ご家族の状況・住環境により大きく異なります。
当センターでは、どの段階においても、継続的にお支えする体制を整えています。
判断に迷いやすいポイント
診断後の生活づくりで、ご本人・ご家族が迷いやすい場面と、
医療・介護の現場でどのような判断が取られることが多いかを整理しました
1ひとり暮らしを続けるか、ご家族と同居するか
ご本人の意向、ご家族の状況、住環境、症状の進行度により判断が分かれる場面です。ご本人が「住み慣れた家にいたい」と希望し、介護サービス・医療・服薬管理・見守りを組み合わせて体制を整えられる場合は、在宅での生活継続を選択されることがあります。症状の進行や身体機能の低下により、同居や施設入所を検討する時期が来ることもあります。
2服薬管理をご家族が担うか、専門職に任せるか
当初はご家族がお薬カレンダーをセットする方法を選ばれることが多いですが、遠方のご家族の場合は負担が大きくなることがあります。訪問介護の服薬確認、薬局による訪問調剤(薬剤師が一包化・配達)への切り替えで、ご家族の負担を軽減できることが多いです。
3デイサービスの頻度をどう決めるか
週1回から始めて徐々に増やしていくのが一般的なパターンです。ひとり暮らしの方の場合、週2〜3回以上の利用が、生活リズム・社会的交流・ご家族の安心感の観点から選択されることが多くあります。ご本人の疲労度・満足度を見ながら、ケアマネジャーと相談しながら調整します。
4定期診察を通院で続けるか、訪問診療に切り替えるか
通院が本人・付き添い家族の負担になってきた段階で、訪問診療への切り替えを検討することが一般的です。認知症疾患医療センターでの通院フォローと、訪問診療の併用という選択肢もあります。当グループではトータルケアガーデン湘南海老名クリニックで訪問診療・訪問リハビリを提供しており、認知症疾患医療センターと情報共有しながら切れ目のないフォローが可能です。
5介護保険の区分変更申請、どのタイミングで出すか
症状の進行や身体機能の低下で、現在の要介護度ではサービスが足りなくなった場合に、区分変更申請を行います。ケアマネジャーが判断の目安を教えてくれることが一般的です。認定結果が出るまで約1ヶ月かかるため、早めの申請が推奨されます。
6ご家族の負担が大きくなってきたら、どう相談するか
「頑張らなきゃ」とご家族が抱え込んでしまうケースは少なくありません。ケアマネジャーに正直に負担感を伝える、認知症カフェや家族会に参加する、ショートステイを定期的に利用するなど、ご家族の休息を確保することが長く続けるコツです。遠方のご家族の場合は、電話・オンラインで参加できる家族会もあります。
医師からのひとこと
認知症の診断は、ご本人にとってもご家族にとっても、受け止めるのに時間がかかるものです。診断は終わりではなく、これからの暮らしを一緒に組み立てる出発点です。
特にひとり暮らしの方の場合、医療・介護・服薬管理・見守りの複数の仕組みを組み合わせることで、在宅生活を続けるための体制づくりの選択肢が広がります。
当センターでは、診断後も継続的に関わり、節目節目でご本人・ご家族と相談しながら、次の段階の支援を一緒に考えていきます。
遠方のご家族からのご相談も、お電話で承ります。お気軽にご連絡ください。
あなたに合った、次の一歩
ご状況に応じて、まず読んでおくと動きやすいページをご案内します
ご相談・ご予約はお電話で
診断後の暮らしのご相談は、まずはお電話ください。
遠方のご家族からのお問い合わせも承ります。
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