Migraine Expert Seminarに参加しました。

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今回は山口県の脳神経外科の先生と御一緒させて頂きました。最初に気象病で全国有数の医師である、かく脳神経外科クリニック 院長 郭泰植先生にオープニングリマークスをして頂きました。しものせき脳神経外科クリニック 院長 江口裕規先生に座長をして頂き、講演をさせて頂きました。

以前、下関厚生病院(現 下関医療センター)に半年勤務した際、脳神経外科に所属していた江口裕規先生に実診療で脳神経外科の診療を色々と教えて頂きました。今回、その江口先生に座長をして頂く機会を得ることができ、非常に嬉しかったです。

その後、かく脳神経外科クリニック 院長 郭泰植先生にディスカッションの座長をして頂きました。今回は、片頭痛診療の2本柱(急性期・予防)のうち予防治療を中心に講演・ディスカションを行いました。小生は山口県出身で非常に懐かしい気持ちになりました。

<予防治療について>

片頭痛の予防治療は、頻繁に発作が起こる、発作の症状が重い、急性期治療が十分に効果を示さない、または特定の状況下で予測可能な発作を予防したい場合に考慮されます。

予防治療の目的は、発作の頻度、強度、持続時間を減少させ、生活の質を向上させることです。また、急性期の薬の使用頻度を減らすことも目的の一つです。

薬物療法

  • β遮断薬

プロプラノロールやメトプロロールなど、高血圧治療にも使われる薬で、多くの片頭痛患者において予防効果があると報告されています。

  • 抗うつ薬

トリプタノール(アミトリプチリン)などの三環系抗うつ薬が、片頭痛予防に有効であることが知られています。

  • 抗癲癇薬

トピラマートやバルプロ酸などは、片頭痛予防にも使用されます。

  • CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)受容体拮抗薬

近年、片頭痛予防のために特別に開発された薬で、CGRPの作用を阻害することで高い予防効果を示します内服による予防薬ではなく、月1回の注射となります(保険診療)。CGRP関連抗体薬(片頭痛発作の発症抑制薬)は以下の3種類があり、患者さまの症状に合わせて処方いたします。

製品名エムガルティアジョビアイモビーグ
用法皮下注射
1か月間隔、1本ずつ
(初回2本)
皮下注射
4週間隔、1本ずつ
12週間隔、3本ずつ
皮下注射
4週間隔、1本ずつ
費用 (1本あたり)
保険適用 3割負担
13,550円12,410円12,410円

予防治療は個人の状況に合わせてカスタマイズされるべきであり、治療を開始する前に専門医と詳細な相談を行うことが重要です。

また、多くの場合、効果が現れるまでに数ヶ月かかることがあります。効果の評価や副作用の管理のために定期的なフォローアップが必要になることもあります。

当院では経過が安定した方に対して、ご希望に合わせてオンライン診療をご紹介させていただいております。お仕事や育児などでお忙しい方や毎月の通院は億劫だという方にもオンライン診療であれば、ご自身の隙間時間に合わせて医師との診察が可能です。

「たかが片頭痛」と諦めずに、当院ではさまざまな治療法などをご提案できますので、まずはぜひお問い合わせください。