REYVOW FRONTIER SEMINARに参加しました。

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横浜MMに行き、横浜市保土ヶ谷区 ほどがや脳神経外科クリニック 日暮雅一先生に座長をして頂きました。小生が東海大学から海老名に移ってから、日暮先生には、様々な講演会や神奈川県事業などで大変お世話になっています。博学かつ治療経験豊富な日暮先生と最先端頭痛診療に関する意見交換ができ、明日からの診療のTIPSに加え、大きなモチベーションを得ることが出来ました!

当院取り扱いの注射薬について

片頭痛の治療法や治療薬は日々開発・改良が行われています。当院で治療法の一つとして積極的にご紹介し、力を入れているのが新しい片頭痛治療薬「エムガルティ」(一般名ガルカネズマブ)、「アジョビ」(フレマネズマブ)、「アイモビーグ」(エレヌマブ)です。

月に1回注射することで片頭痛の発作回数を減らし、発作時の痛みも軽減する新しい「予防薬」です。

注射薬を取り入れるメリット

★従来の予防薬の「回数減少」「発作時の痛み軽減」を両方兼ね備えた「いいとこどり」が期待できます。

★毎日内服する薬と違い、1か月に1回の注射で済みます。

★臨床試験では慢性片頭痛や他の予防薬の効果が不十分な例で、片頭痛の日数が半減しています。

★多くの例で使用開始翌日~翌月には効果が出ています。

★国内の臨床試験(CGAN試験)でエムガルティを6カ月間の使用で、片頭痛の日数が減った人の割合が

 ・50%減:約50%・75%減:約25% ・100%減(頭痛が0になった患者さん):約10%

注意点や副反応について

★高い効果が期待できますが、効果がみられない患者さんも10~20%ほどいると考えられています。3か月単位で効果判定を行います。

★副作用としては約30%の人に注射部位反応(発赤、腫脹、痛み、かゆみなど)がみられましたが、いずれも軽度~中等度でした。

★まれな副作用として、重篤な過敏症(アナフィラキシー、血管浮腫、蕁麻疹など)が起こることがあります。

★副反応と聞くとご心配になるかと思いますが、現場で実際に使用してみて、この薬は他のさまざまな薬と比べても非常に副作用が少ない部類に入ります。

実際の注射について

★エムガルディは初回は2本注射し、翌月から、月に1本注射します。その他の2剤は基本的に月に1本注射します。またアジョビは3か月に1回投与も可能です。

★腕、足、腹部のいずれかに注射します。(外来では腕に打つ方がほとんどです。自己注射の場合は腹部に打つことをおすすめしております。)

★医師または看護師が、「オートインジェクター」を使って皮下注射を行います。

※「オートインジェクター」とは…

自動注射器のことで、ボタンを押すだけで針先を見ずに、簡単に薬を注入できるような作

りになっています。

在宅自己注射について

在宅自己注射の対象です。エムガルティの投与方法や注意点などについて事前に指導をお受けいただいたうえで、投与が開始になります。

 ※「在宅自己注射」とは…

 「その都度に医療機関を受診し、医師や看護師から注射を受ける」のではなく、患者様ご

自身で注射(自己注射)を行っていただきます。毎月の通院が不要となり、病院での待ち

時間や通院時間といった時間とお金の節約にもつながります。

費用について

★保険適応です。3割負担の場合、1本あたり13550円(元の薬価は45165円)。

★初月は2本使用します。

★その他、通常の初再診料、注射処置料などがかかります。

付加給付制度について

★健康保険証の種類によっては、医療費を払い戻してくれる付加給付金制度がございますので、ご自身がご加入の健康保険組合へお問い合わせください。

文章で読むと難しく感じるかもしれませんが、診断やご相談も含め直接ご説明させていただきますので、ぜひ一度ご受診ください。