アルツハイマー型認知症とは?
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アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が徐々に損傷し、認知機能(記憶、判断力など)が低下する病気です。進行性であり、現在根本治療法はありません。初期症状には、短期記憶の低下や言葉の見つけにくさがあります。症状の進行を遅らせるため、適度な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠、社会的なつながり、脳トレーニング、ストレスの軽減が推奨されています。
原因とリスク要因
アルツハイマー型認知症の主な原因は、脳内のタンパク質の異常な蓄積による神経細胞の損傷です。この病気のリスク要因には、以下のようなものがあります。
- 年齢
- 遺伝
- 心血管疾患
- 高血圧
- 糖尿病
- 高コレステロール
症状
アルツハイマー型認知症の症状は、病気の進行によって徐々に悪化します。主な症状には以下のようなものがあります。
- 記憶障害
短期記憶の低下や、過去の出来事の思い出しにくさ - 言語障害
言葉の意味が理解できなくなったり、話すのが難しくなる - 判断力の低下
日常生活の判断が困難になる - 精神症状
うつ症状、不安、怒りやイライラ感 - 行動の変化
徘徊、無意味な動作、睡眠リズムの乱れ
診断方法
アルツハイマー型認知症の診断は、以下の方法で行われます。
- 病歴の聴取
- 認知機能テスト
- 精神状態の評価
- 画像検査(MRIやCTスキャン)
対処法
アルツハイマー型認知症には現在、根本治療法はありませんが、症状の進行を遅らせるための治療が行われています。
薬物療法
脳内の神経伝達物質を調節することで、認知機能の低下を遅らせる効果が期待できる薬物がいくつかあります。
- コリンエステラーゼ阻害薬
アセチルコリンという神経伝達物質の分解を抑制し、認知機能を改善する効果があります。主に軽度から中等度のアルツハイマー型認知症に用いられます。代表的な薬剤にはドネペジル、リバスチグミン、ガランタミンがあります。 - NMDA受容体拮抗薬
メマンチンは、グルタミン酸という神経伝達物質の過剰な活動を抑制し、神経細胞の損傷を防ぐ効果があります。主に中等度から重度のアルツハイマー型認知症に用いられます。
生活習慣の改善
アルツハイマー型認知症の進行を遅らせるために、以下の生活習慣の改善が推奨されています。
- 適度な運動
定期的な運動は、心血管疾患のリスクを減らし、認知機能を維持するのに役立ちます。 - バランスの良い食事
抗酸化作用のある食品や、オメガ-3脂肪酸を含む食品を摂取することで、脳の健康を維持することができます。 - 十分な睡眠
質の良い睡眠は、脳の働きを良くし、記憶力や認知機能に良い影響を与えます。 - 社会的なつながり
友人や家族との交流や、地域の活動に参加することで、精神的な健康を維持し、認知機能の低下を防ぐことができます。 - 脳トレーニング
パズルや数独、言葉遊びなど、脳を刺激する活動を続けることで、認知機能の低下を遅らせることができます。
アルツハイマー型認知症は、患者だけでなく、家族や介護者にも大きな負担を与える病気です。